かーてんが、ゆれている。
あけておいたまどから、風がはいっているんだな。風といっしょに、雨のおともはいってくる。
いやだな。ぼくは、ためいきをつく。めざましどけいは、6じをしめしている。あと1じかん、このままでいられる。
ぼくは、めをつむってみる。風が、やさしくぼくを、さわるのをかんじる。風のこえが、きこえてくる。きげんが、わるいんだね。雨のせいかな?わたしは雨がすきだけどなあ。ぼくはおとなぶってみる。風くん、きみとはともだちになれそうにもないね。風は、あかるくわらうと、さっていった。
めをあけるてみると、かーてんが、そとにはためいた。
雨がすきか。かわっているよ。ぼくは、てんじょうをみつめる。しばらく、かんがえてみる。やっぱり、すきになれそうにもないな。
きがつくと、雨のおとが、へやいっぱいみたしている。ぼくは、みみをかたむけてみる。どこか、かなしく、どこか、なつかしい。
とおく、ふかいところから、きおくが、よみがえる。
めのまえに、ぼくが、たっていた。
やあ、やっと、あえたね。
ぼくは、なんども、おおきくうなずいた。
そう、やっとあえた。
おかあさんのこえがする。
さあ、おきなさい。ねぼすけね。
あら、ないているの。おかしいわ。
そとにでると、雨はやんでいた。
あまぐものすきまから光がさしている。
1995/07/20